基本情報
種類 | スコッチウイスキー(シングルモルトウイスキー) |
アルコール度数 | 40度 |
価格 | 4000円前後 |
ラフロイグ蒸留所とは
世界中のスモーキーなウイスキーを好む人達から人気を集めるラフロイグの特徴は、次の3点です。
②伝統的な製法
③英国御用達ウイスキー
ラフロイグ蒸留所の創立は1815年。アイラ島は島の南部に位置しています。ラフロイグはゲール語で「広い入り江の美しい窪地」という意味で、その名のとおりの景勝地としても有名です。

ラフロイグは、ジョンストン兄弟によって設立し、子孫が経営した時期もありましたが、幾度も経営権が移っていきます。中でも特徴的であるのが、1954年に女性所長となったベッシー・ウィリアムです。スコッチの歴史の中でも初めて女性所長が務め、現在まで続く製造プロセスの確立し、ラフロイグの名声は彼女の功績によるものであると言われています。
ちなみにベッシーは、3ヶ月の約束で事務員として雇われましたが、功績が認められ所長となったという経緯があります。
現在では、サントリーがビームサントリーを介して蒸留所を所有しています。
ラフロイグの製法
ラフロイグの製法には他の蒸留所では見られないものが数多くあります。
①アイラ産ピート
まず、麦芽の乾燥に使うピートは、アイラ島内のものを使用しており、ヘザー、コケ、海藻が入っていることから、海水のような潮臭さをもたらします。
②現在まで続くフロアモルティング
ウイスキーの製造の過程では、原料となる大麦を発芽させ、大麦麦芽にする必要があります。発芽させるとことにより、大麦のもつデンプンが糖となり、アルコールを生み出す元となります。
現在では、スティープと呼ばれる大きな容器に大麦を入れ、水を浸します。この過程で、大麦は大麦麦芽(モルト)となるのです。
フロアモルティングは伝統的な製法であり、水を含んだ大麦を床一面に広げ、職人が鋤(すき)で大麦を返すことにより発芽を促します。
フロアモルティングは、熟練の技術が必要であり、重労働であることから、徐々に姿を消しています。ラフロイグを始め、今でも行っている蒸留所は数少ないです。
③バーボン樽による熟成
ウイスキーの熟成に使う樽は、バーボン樽、シェリー樽など様々です。
ラフロイグでは、ほとんどがバーボン樽で熟成しています。
しかも、一度だけ使用したバーボン樽しか熟成に使いません。
ニューポットの段階では強烈なピート、スモーキーという面しかありませんでしたが、バーボン樽で熟成することにより、複雑かつ奥深さを感じさせる甘みを生み出すのです。
こだわりの製法、その品質の高さから世界に多くのファンを生み出しました。英国のチャールズ皇太子もファンの一人で、格式高き英国王室御用達ウイスキーとして、ブランドを広めていきます。
ラインナップ
・ラフロイグ10年
・ラフロイグ セレクト
・ラフロイグ クォーターカスク
・ラフロイグ18年
・ラフロイグロア
・ラフロイグ トリプルウッド
テイスティング
香り
強烈なピートと、潮気を感じさせる海のような香り。いわゆる正露丸のような香りが強いです。
味
ファーストインプレッションは、香りと比べるとライトボディ。口の中で回すと、やさしいピートとヨード感。飲み込んだあとの余韻は、バーボンのような芳醇なバニラ感が顔を覗かせ、ピートと甘さのバランス感がちょうどよい。
まとめ
ラフロイグ10年を飲む前は、「正露丸」「きついピート」と飲みにくいイメージがあったのですが、スモーキーな香りを残しつつ、ライトボディ。強烈なスモーキーの中にバーボンの甘さが感じられ、飲みやすい印象でした。
さすが「アイラモルトの王様」と言ったところで、一度飲んだらハマるウイスキーですね。
評価
香り
煙臭さ
甘さ
上品な煙臭さとほのかな味わいを感じる名品です
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